お腹が落ち着いたところで海へ向かいました。
すると、もう、本当に水が綺麗。
波を通した光が水の底にゆらゆらしてたくさんのリボンが流れていく様。
砂の一粒一粒までのぞける透明度。
そして「様々な青」に彩られた風景。
一日海の前に座って過ごしたい。
遠浅なので海水はそれほど冷たくなく、
塩も強くありません。
海から上がってそのままでいても、さらさらです。
そして、岩場には雲丹がごろごろ。
勿論、いただきましたよ(笑)。
私が美味しそうに雲丹を食べていたら、
珍しそうに(そりゃそうだ)、通りかかった人が声をかけてきました。
それが彼、オランダ人のトム。
ギリシアの地酒ウゾをご馳走してくれました。
驚いたことに、この海辺に、
イギリス人の友人と共に野宿しているんですって、約1ヶ月。
ここが彼らの夏の家。
いいのかな〜、こんな風に海を占領して。
でも今のところ、警察には捕まっていないみたい。
雲丹でモールなんか作って、すっかりマイ・ルームという感じにできあがってます。
彼は国で消防士をしていたけれど、引退して、ギリシアに夏を過ごしに来たそうです。
年齢を聞いてびっくり、40歳ですって。それで引退って?
でもオランダでは珍しくないよとトムは、笑って言いました。
この海を離れたくないのだけれど、
そろそろ帰りの船の時間を気にしなければ。
最後にこの島名産のピスタチオを買って。
まだ火を通したてて熱いのをいただきました。
初めて食べました、熱々のピスタチオ、ふーふー言いながら。
これが、本当に香ばしくてカリッとしていて、美味しいのです。
ピスタチオを食べながら最後の散策。
そして、輝く海の上を帰りの船が迎えに来たのでした。
アテネからたった一時間離れるだけだし、
ツアー・クルーズ船も停まる島なので観光客も多いけれど、
それでも存分に島の空気を味わいました。
その中で、そして海の前でゆっくり出来るのは最高に幸せ。
いい一日でした〜。
いつか、ミコノスなどギリシアの違う島々へも行ってみたい!
アテネに戻ると、今日もアクロポリスの丘の上はライトアップされ輝いていました
今晩バーで話をしたマイクは、オーストラリアから来た元警官。
つい最近退職したそうです。
「どうしてその仕事を辞めたの?」と聞いたら、
若い人が犠牲になった殺人事件の解決に当たり、
現場を目撃したのだそうです。
その光景や状況があまりにも悲惨で、
「ああもうたくさんだ、これは自分の出来る仕事ではない」
と思い辞職を決意したのですって。
帰ったら、警備の仕事か何かに就こうと思っているそうです。
色々な人生があります、
そんな人達とこうして話を出来る、
私にたくさんのことを残してくれる、
旅の時間は本当にありがたいです。